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石割桜 ; 塗炭の苦しみ

石割桜 ; 塗炭の苦しみ

『虐待』  はじめに

虐待
  ― それは終わりなく続けられるものである―

                        特殊学級へ行けと言われた子

  虐待、それは終わりなく続けられるものである。虐待の状況は、個々に違いはあるだろう。虐待を受けている子どもたちが、日々どのような扱いを受けているのか、虐待を受けた側から、本としてまとめようとしたものである。虐待を受けている子どもは、日々のつらい状況をできるだけ忘れ去ることで生き延びている。そこで、記憶は断片でしかない。
近年増加する虐待で、殺されていく子どもたちに胸が痛くなる。「返事がなっていない。」、「教育のため。」、「しつけのため。」、私の母親が言っていたことと同じである。虐待をしたいがために、子どもが返事の出来る状況にないところへ、仕向けて虐待をしている情景が浮かんでくる。虐待をしたいがために虐待をしていることを、「教育のため。」という錦の旗を掲げて、言い訳をしているだけである。
虐待は、過酷なスポーツによる筋肉疲労と同じで、疲れてボーとした状態のところに名前を呼びかけられても、返事ができるものではない。あるいは声が小さくなることから、返事がなっていないと、さらに叩き続けられたと察せられる。ほとんどの場合、食事も満足に与えられていないことから、衰弱のあまり返事ができる状況になかったと考えられる。
そして、反応がないことから、痛みがわかっていないと、さらに強くさらに何度も叩き続けるのである。そして、子どもの側は、黙って耐え忍ぶ以外に方法はないのである。虐待する親は、「この子は頭が悪いから。」と言うことで片付けてしまい、虐待を公然とするようになっていく。
小学生の間に見た夢がある。家の中を私は必死に逃げている。その後ろを、お化けが三人、一列にくっついて、私を追いかけてくる。逃げても、逃げても、すぐ近くまで迫ってくる。このような夢を、四人家族だった私は頻繁に見ていた。


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